瞬間動詞と継続動詞 |
1.日本語には瞬間動詞がたくさんある |
英語で "She has a handbag.” というと "A handbag stays with her.” ということを意味している。ところが、英語の"has”にあたる日本語の動詞の「持つ」は、「持ち上げる(holding up)」という瞬間的な動作をあらわすが、「持っている(staying with her)」という継続的な動作をあらわしているとは考えられない。すなわち、何かを持ち上げてもその後すぐにそれをおろしてしまうかもしれないという意味を含んでいる、瞬間の動作をあらわす動詞である。したがって、英語の"has”と同じように継続的な意味を持たせるためには、日本語では「持つ」の後に「いる」や「います」をつけることが必要になる。 She has a handbag. = 彼女は ハンドバッグを 持って います。 例: で・る(go out;come out) 父は 夕食後 散歩に 出・ます。 (=My father goes out for a walk after dinner.) はじめ・る (begin;stat;open) 10時に 会議を 始めます。 (=We will open the meeting at 10.) 行・く(go) この前のクラス会に 行・き・ました。 (=I went to the last class reunion.) かえ・る(return) 父は 七時に 会社から 帰・り・ます。 (=My father comes home from his office at 7 in the evening.) 来・る(come) 健は 間もなく 来・ます。 (=Ken will come before long.) な・る(become) 明は 病気に な・り・ました。 (=Akira became sick.) 終え・る(finish) 私は 12時に 食事を 終え・ました。 (=I finished eating at 12.) しま・う(finish) 午後8時に 店を しま・い・ます。 (=They close the store at 8 in the evening.) 死・ぬ(die) 彼は 戦争で 死・に・ました。 (=He was killed in the war.) 止ま・る(stop) タクシーは 旅館の玄関に 止ま・り・ました。 (=Ataxi stopped at the door of the ryokan.) 着・く(arrive) この新幹線は 4時に 仙台に 着・き・ます。 (=This Shinkansen will arrive at 4 at Sendai.) 注: 「死・ぬ」は「ぬ」という語尾を持つ唯一の動詞です。語尾はどのセ クションでも「む」の欄を使って変化させます。 例: 虫が 死・んで います。 - 第1セクション (=An insect is dead. or An insect has died.) その犬は死・な・なかったです。 - 第4セクション (=The dog did not die.) 2. 動詞は語尾を変えてほかの品詞として使われる 日本語は名詞、本当の形容詞、副詞、後置詞、接続詞の数が十分ではないので、第1セクションと第2セクションで語尾を変化した動詞を、それらの品詞として使うことがある。 例 - 1 第2セクションで動詞の語尾を変化した名詞 始・め (beginning) ← 始め・る はか・り (scales) ← 量・る 話・し (speech) ← 話・す ひざ-掛・け(a lap robe) ← 掛け・る 代わ・り (substitute) ← 代わ・る 間違・い (mistake) ← 間違・う 酒-飲・み (a drinker) ← 飲・む 踊・り (dance) ← 踊・る 驚・き (surprise) ← 驚・く 笑・い (laughter) ← 笑・う 休・み (rest) ← 休・む 例 - 2 第1セクションで動詞の語尾を変化した形容詞 「簡単な過去形」を形容詞として使う。 熟・した りんご (a ripe apple) ← 熟・す (ripen) 乾・いた タオル(a dry towel) ← 乾・く (get dry) 壊れ・た 椅子 (a broken chair) ← 壊れ・る(be broken) 濡れ・た 靴 (wet shoes) ← 濡れ・る(get wet) 湿・った 紙 (moist paper) ← 湿・る (become damp) 汚れ・た 手 (dirty hands) ← 汚れ・る(getdirty) 例 - 3 第1セクションで動詞の語尾を変化した副詞 急・いで (quickly) ← 急・ぐ (hurry) 気・を つけ・て(carefully) ← 気をつけ・る(be careful) 決ま・って (regularly) ← 決ま・る (be decided) 遅れ・て (late) ← 遅れ・る (be late) つずけ・て (continuously) ← つずけ・る (continue) 喜・んで (delightedly) ← 喜・ぶ (be delighted) 例- 4 第1セクションで動詞の語尾を変化した後置詞 〜を 通・って(through) ← 通・る (pass) 〜に つ・いて(about) ← 付・く (stick) 〜に 関・して(concerning) ← 関・する(concern) 〜と して (as) ← する (do) 〜に 対・して(against) ← 対・する(face) 例 - 5 第1セクションで動詞の語尾を変化した接続詞 〜に従・って(therefore) ← 従・う (follow) 〜に連れ・て(as) ← 連れ・る(accompany) |